審査を通す
不動産賃貸物件にはついて来て離れないものがございます。入居審査です。絶対にあります。なぜお金払っている借主が、審査されなければいけないのでしょうか?理不尽では無いでしょうか?僕もそう思いますが、立場を変えたら見える景色も変わります。
今回はそういった審査に関しての疑問にお答えします。
・なぜ借主がお金を払うのに審査されなきゃいけないのか?
これは借りる側からすれば最もな意見です。しかし、貸主側からするといかがでしょう。もとい、あなたが物件の所有者ならどう感じるか?という観点で考えれば分かりやすいと思います。例えばあなたの車を対して仲の良くない同級生に貸すのは怖くありませんか?それに対して、仲の良い同級生には貸してもいいかなって思ったりしませんでしょうか?どちらも1日1万円で貸して欲しいと交渉しているとしても、なんとなく関係値から大事に使ってくれそうか、否かを値踏みしてしまいませんか?ただ、仲の良くない友達がタクシーの運転手だったり、事故しても保証してくれるようなお金持ちならいかがですか?良く考えてみましょう。あくまで貸すか貸さないかはあなたにボールがあります。
・大事な所有物を貸し出す
・乱暴に扱わないか吟味したい
・万が一の際に対応して欲しい
・お金がきちんと払われるか不安
これが貸主の心理です。貸主は大事な大事な所有物を貸し出すわけですから、自分の眼鏡にかなった人に貸したくなるのは当然だと思います。そして不安な貸主は誰かに相談したくなります。相談した第三者に太鼓判を押してもらえるとより安心します。それが賃貸物件市場でいう保証会社というシステムです。
・保証会社は利用しなければいけない
要は借主の人となりが知りたいし、家賃の支払い能力も知りたいし、借りる人が悪い人かどうかをまず知りたいですよね?そこで関東圏では「保証会社」利用をします。保証会社ってなんぞやという質問に、程度の低い賃貸営業マンはこう言います。
「保証人の代わりに家賃を保証する会社です」
これは本当なのでしょうか?結論から言うと間違ってませんが、それは真理ではございません。ここでは保証会社がする役割をまとめます。
・反社会的勢力チェック
・家賃代理弁済
・特殊清掃費用及び残置物撤去代理費用負担
・立ち退き交渉
・賃料代理徴収
貸主側からすると保証会社の太鼓判を押してもらえるか、否かでは上記の保証が付くか否かなのです。その為、関東圏では保証会社必須物件は、SUUMOなどの掲載情報の9割型を占めています。つまり、保証会社の審査が通るか否かが賃貸物件を借りれるか、借りれないかの分かれ目になっています。
なぜなら保証会社の太鼓判があれば管理会社もとい貸主であるオーナーとしても安心出来るし、諸業務を代行してもらえるので楽なんです。これはたしかに9割が保証会社必須物件というのも頷けます。
さて保証会社も含め審査を通す上で何が必要なのか、次はいよいよ審査時必要書類を説明します。
・保証会社及び管理会社又はオーナー審査に必要なもの
ここは端的に下記の書類を揃えておくといいでしょう。
・顔写真付き公的身分証
・保険証
・収入証明書
顔写真付き公的身分証は個人を特定する国が認めたツールで、保険証は在籍している組織を特定するツールです。収入証明書は本当に毎月の家賃を払っていけるのかのエビデンスになります。
個人事業主は保険証に在籍は載らないし、どうするかと言う質問もよく受けますが、在籍が記載無い国保である事が証明できるので、ありのまま提出してください。そして収入証明書は確定申告の第1表と第2表をご用意ください。
※水商売や、風俗勤務の方、もしくは休職中や無職の方はまた別の機会にブログで言及します。
こうやって見るとかなりパーソナルな情報を暴露することになります。しかしながら大事な所有物を貸し出すわけですから、このくらいのハードルを越えてもらわないと安心して貸し出し出来ません。なぜなら知らない赤の他人に自分の大事な資産を貸すわけですから。
そう、この流れは先程の車を貸す貸さないの話で置き換えれば、個人の一般的な借主は仲の良くない同級生に言い換えられ、仲の良い友達は大手企業のお勤めの方や公務員の方で言い換えられそうですね。
・・・書いていても思いますが面倒くさいですね。でもこれが現状の賃貸物件の真実である事は変わらないので、我々も合わせるしか無いのが現状です。そのうち海外の企業が壊すかも知れませんが、所有者にしてみれば審査をしないで自分の大事な資産を貸し出して、物件内でトラブルが起きても気が気ではありません。この現状はしばらく変わる事は無いでしょう。間違いなく。